ソファ 置き方
「ソファのサイズは合っているはずなのに、なんとなく生活しにくい」
「空間にまとまりがないように感じる」
「リラックスしにくい気がする」
くつろげるはずのリビングなのに、しっくり来ずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
その原因は、ソファの置き方が適切でない可能性が高いです。
ここでは、ソファをレイアウトする際の基本のポイントや、ソファの置き方による空間の使い方の違いについて解説します。
生活スタイルにぴったり合ったソファの置き方ができれば、より快適な生活ができるはずです。
【この記事で分かること】
- ソファ周りの動線やテレビとの距離の取り方
- 置き方による空間の使い方の違い
- お部屋を広く見せるポイント
- ソファの形状別の特徴
ソファの置き方は動線を意識してレイアウトしよう
動線とは、「人の動きを考慮した通路」のことです。
この動線を意識しないで家具を配置すると、家具にぶつかってしまったり、遠回りする必要が出てきたりなど。
無駄な動きが多くなることで、不便さやストレスを感じてしまいます。
そのため、あらかじめ適切な動線を確保し、生活しやすい空間を作ることが必要です。
行動パターンを考慮してメイン通路を作る
メイン動線を作るには、朝から夜までの一日の生活の中で、どのような行動をするのかを考えて決めます。
【休日の一日の生活行動】
- 朝は、キッチンとダイニングの行き来が多い。
- LDから洗面までの動線もスムーズに使いたい。
- 昼はリビングで読書をしたり、バルコニーでガーデニングをしたり、趣味の時間を楽しむ。
- 夜はダイニングで食事をした後、ソファで映画を観る。
このように具体的に行動を想像すると、メイン動線として意識したい場所が見えてきます。
【意識したいメイン動線】
- ダイニングとキッチンの動線
- ダイニングとリビングの動線
- バルコニーまでの動線
- 洗面までの動線など
上記をうまく繋げるようにレイアウトすると、過ごしやすい空間が作れるでしょう。
下記の図のように、動線を意識したレイアウトは、リビング・ダイニング・キッチン・バルコニー等、どこに行くにもスムーズな動線が取れているのが分かります。
このような、人の動きを考えたレイアウトは、生活しやすく快適なお部屋作りの基礎となるのです。
ソファ周りに必要な動線を確保する
動線を確保する際には、最低でも人が1人通れるスペースを確保する必要があります。
特にメインとなる動線は、ゆとりを持つと快適に過ごせるでしょう。
下記の寸法を目安に、家具のレイアウトをしていくのがおすすめです。
正面を向いて通る | 約60cm |
正面を向いて2人がすれ違う | 約120cm |
横向きに通る | 約45cm |
低い家具と壁の間 | 60cm~ |
低い家具と家具の間 | 50cm~ |
ローテーブルとの距離も適切に確保する
ソファに座った時に、最適な距離でローテーブルを配置すれば、リビングスペースをより快適な空間にすることが可能です。
一般的にソファとローテーブルまでの距離は、30~45cm程度が良いとされています。
近すぎると出入りがしにくく、足を組む時にぶつかってしまい、逆に遠すぎると、物が取りにくくなるため要注意です。
また、ローテーブルの大きさは、ソファ幅の約3分の2程度のバランスがおすすめ。
ソファより大きすぎると、動線からはみ出たローテーブルの角にぶつかったり、部屋を圧迫したりする原因になります。
ソファとテレビの配置の基本ルール
ソファを配置するときに気になるのが、テレビとの兼ね合いではないでしょうか。
実は、ソファとテレビの置き方には基本のルールが存在します。
基本ルールを取り入れた最適なバランスで、快適な時間を過ごせるようにしてみてください。
ソファとテレビの最適な距離
ソファとテレビの最適な距離は、テレビの大きさにより異なります。
基本の考え方は、【テレビの高さ×3倍程度】の距離にするのが一般的です。
例えば60インチの場合、高さは約75cmのため、【75×3=225cm】
そのため、75インチの場合は、2.2mほど距離を取って、ソファの配置をするように心がけると良いでしょう。
最近では4Kテレビなど、近くで見ても画面がきれいに見えるテレビも発売されています。
4Kテレビの場合は、【テレビの高さ×1.5倍程度】で良いため、60インチの場合1.1m程度の距離でも見ることは可能です。
ただ、テレビとの距離が近いと、圧迫感を感じたり、目の疲れを感じたりするので注意してください。
どのサイズでも、ある程度距離を保つのがおすすめです。
また、部屋の広さによって、テレビとソファとの距離に限りがあります。
無理に大きいサイズを置かず、お部屋の大きさに合ったテレビを選ぶと長時間でも快適に見れるでしょう。
ソファからテレビが見やすい高さ
ソファから見やすいテレビの高さにするには、テレビの中心が目線よりやや低めになるようにします。
テレビが目線より高くなると、目や首が疲れやすく、長時間見ていると肩こりの原因になるからです。
そのため、テレビが大型の場合や、ローソファと合わせる場合は、低めのテレビボードをおすすめします。
高さ調整ができるスタンド型なら、ソファの買い替えや、引っ越しをしても対応できて便利です。
ソファの置き方で空間の使い方が変わる
ソファはお部屋の中でメインとなる大型家具のため、ソファの置き方一つで、空間の使い方が大きく変わります。
ここでは、置き方別の特徴について解説しますので、理想の空間を想像しながら、お好みのレイアウトを見つけましょう。
ソファを壁付けにして空間を広く使う
最もお部屋を広く使える置き方が、壁付けにするレイアウトです。
どの形状のソファでも設置しやすく、お部屋の中央部分を広々使えます。
壁付けにすれば、リビングとダイニングを一体化させられて、大きい空間として使えるのもポイント。
家族がどこにいても会話がしやすく、大人数でもコミュニケーションが取れます。
【壁付けレイアウトの特徴】
- お部屋の中心がひらけて空間が広く見える
- ソファの形状に関わらずレイアウトしやすい
- リビングダイニングを一体化させた空間になる
ソファをお部屋の中央に置いて空間を仕切る
リビングとダイニングを仕切るように、ソファを部屋の中心に設置するレイアウト方法です。
視覚的にエリア分けすることで、用途を分けられる特徴があります。
間仕切りなしでエリアを分けられるので、食事スペースと、リラックススペースで分けたい方におすすめ。
ダイニングで仕事をする人と、リビングでテレビをみる人など、同じ空間にいても別々のことをして過ごしたい方にぴったりです。
【ソファをお部屋の中央に置いたレイアウトの特徴】
- リビングとダイニングで視覚的にエリア分けができる
- 同じ空間にいても別々のことをして過ごしやすい
- ソファの後ろにも動線の確保が必要
- 長方形の間取りに最適
L字やカウチで緩やかに区切る
L字のソファや、カウチソファは、緩やかにエリアを区切るスタイルに最適です。
メインの面を壁付けに置きつつ、カウチ部分やL字の短辺をダイニングとの仕切りになるように配置するのがポイント。
ソファをお部屋の中央に置くほど圧迫感を与えずに、空間にメリハリをつけられます。
また、カウチのように仕切り部分の背もたれがないデザインなら、さまざまな向きで座れてフレキシブルな使い方も可能です。
【L字やカウチ部分で区切るレイアウトの特徴】
- ソファを中央に置くより圧迫感がない
- 緩やかにエリア分けができる
- 仕切り部分に背もたれのないデザインを選べば、フレキシブルの使える
- I型と比較して広いスペースが必要
ソファの配置を決める際の【3つの注意点】
ソファを配置する時に、避けたいことや気を付けたいポイントを解説します。
下記の3つのポイントを把握して、最適なレイアウトを心がけましょう。
1.窓を塞がないようにする
ソファを配置する際に掃き出し窓を塞いでしまうと、バルコニーへの動線や採光、換気がしにくくなる原因になります。
そのため、レイアウトする時は極力窓を塞がないようにしましょう。
カウチ部分や、L型のソファが窓面にかかるケースは、窓全面を塞がないようにレイアウトするのがポイントです。
窓の前に配置する際の注意点
間取りの都合で窓前にソファを配置する場合は、お部屋の角にレイアウトするか、人が通れるよう60cm程度窓から離しましょう。
また、高さの低いローソファにして、塞ぐ面を少なくするのもおすすめです。
その他、窓前だと直射日光がソファに当たりやすく、革やファブリックが日焼けで変色する可能性があります。
カーテンなどで紫外線対策を行うようにしてください。
エアコンの風を避ける
ソファは、長時間滞在するスペースのため、エアコンが直接当たらない場所に設置するのがおすすめです。
冷房や暖房が直接体にあたると、体調を崩す原因になるため注意してください。
また、家具に暖房が直接当たると、家具が乾燥して、木や革のひび割れにもつながります。
家具の寿命を縮めてしまうことが懸念されますので、エアコンの風が直接当たらないようにしましょう。
テレビと中心を合わせて対面に設置する
ソファを設置する場合はテレビと中心を合わせて、対面にレイアウトするようにしましょう。
L型やカウチなどの場合も同様で、メインとなる面の中心に合わせると、どの席に座ってもよく見えます。
横を向いてテレビを見るレイアウトは、疲れやすく姿勢も崩れやすいので、無理なレイアウトをしないよう意識するようにしてください。
お部屋を広く見せるポイント
ソファの配置をする際、できるだけお部屋を広く見せたいとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
少しでも広く開放的に見せるテクニックを取り入れて、お好みのスタイリングを完成させましょう。
メイン通路を確保する
リビングとダイニングをつなぐ動線や、バルコニーに抜ける動線など、メインとなる通路を広めに確保するのが広く見せるポイントです。
メイン通路がないと、統一感が無く雑然とした印象になりがちで、お部屋が狭く感じる原因になります。
また、通路はまっすぐ直線で確保すると、さらにすっきり見せることが可能です。
大型の家具をメイン通路に入らないように揃えて、視線が部屋の奥まで抜けると、開放的な印象になります。
高さの低いソファで圧迫感を軽減させる
空間を広く見せるには、低い家具で揃えて、視線を遮らないようにすることが重要です。
特に大型のソファは、背が高いと圧迫感を感じるので、ロータイプを選ぶのがおすすめ。
部屋の奥まで視線が届き、天井が高く感じられます。
また、光も入りやすくなるので、明るい空間になるでしょう。
膨張色で広く見せる
お部屋を広く見せるには、目の錯覚を利用するのも有効な方法です。
ソファの張地は膨張色の明るい色調にすると、お部屋を広く見せられます。
特に白やベージュ、ライドグレーなどのベーシックカラーや、パステル系の淡い色調が最適。
狭いお部屋の場合は特に膨張色を意識して選ぶと、開放的な印象になるでしょう。
濃い色は圧迫感を与える原因になるので、アクセントで取り入れるのがポイントです。
フォーカルポイントで視線を集める
お部屋を広く見せるには、フォーカルポイントを作り、目線を操作する方法もおすすめです。
フォーカルポイントとは、お部屋に入った時に一番目を引くポイントのこと。
例えば、アートや観葉植物といったアクセントになるものが良いでしょう。
場所は、お部屋に入って正面の壁や、コーナー部分が最適です。
できるだけ目線を高く、奥に引き込むようにすると、広い印象を与えてくれます。
照明の陰影で奥行を演出する
光の陰影は、お部屋の奥行きやメリハリを出すのに有効です。
フロアライトなどの間接照明は、壁や天井を部分的に照らして光の陰影を作れるので、立体感や奥行を感じられます。
シーリングライトは、お部屋の隅まで明るくできて便利ですが、のっぺりとした単調な印象になるのがデメリット。
間接照明であれば、必要な場所にだけ必要な明るさを確保できるので、自然と空間に陰影が生まれるのです。
光の陰影は、お部屋を広く見ると共に、リラックス効果を高めることも出来ます。
目的に合ったソファの形状を選ぶ
ソファには、サイズや形状などさまざまなスタイルがあります。
ソファでどのような過ごし方をしたいかを想定して、ライフスタイルにぴったり合った、ソファを選びましょう。
ベーシックでレイアウトしやすい《I型》
I型のソファは、最もベーシックな形状のため、間取りに関わらずレイアウトしやすいのが特徴です。
デザインの種類も豊富で、お好みのテイスト合った物が必ず見つかるでしょう。
空間を広く有効的に使えるので、狭いお部屋でも置きやすく、一人暮らしでもレイアウトが可能です。
【I型ソファの特徴】
- どんな間取りでも配置できる
- 狭いお部屋でもレイアウトできる
- お部屋の中央に置くレイアウトがしやすい
- 空間を広く使える
- デザインやサイズが豊富
- ラウンジチェアなどとコーディネートが楽しめる
圧迫感を感じずにくつろげる《カウチ型》
カウチ型は、背もたれに体を預けながら足を伸ばして座れるソファです。
さまざまな体勢でくつろげるので、映画や読書など、長時間座ることの多い方におすすめ。
カウチ部分は、ひじ掛けが無い箇所があり、圧迫感を感じすにレイアウトが可能です。
【カウチソファの特徴】
- ソファ空間をゆったりした印象にできる
- カウチの向きによってエリアを区切れる
- カウチ部分はひじ掛けが無く圧迫感を感じにくい
- さまざまな姿勢でくつろげる
- 部屋のスペースは最低10畳以上は必要
部屋の角を有効に使える《L型》
L字型のソファは、デッドスペースになりがちなお部屋の角を有効に使えます。
ゆったりと大型のL型ソファは、高級感のある空間にぴったり。
大人数でも座れて、顔を見ながら会話ができるのが特徴です。
そのため、家族団らんの時間や、友人を呼ぶことが多い方に適しています。
ただ、サイズが大きくなるので、広いリビングスペースがないとレイアウトは難しいでしょう。
【L型ソファの特徴】
- お部屋の角のスペースを有効に使える
- お部屋を緩く区切ったレイアウトが可能
- 来客があってもくつろげる
- 広いスペースが必要
配置しやすいおすすめのソファ5選
配置しやすいおすすめのソファを5つ厳選しました。
ソファの購入の方はぜひ参考にしてみてください。
①Emma 2人掛けコンパクトソファ
一人暮らしや、スペースが限られたお部屋でも配置しやすいコンパクトなソファです。
明るいカラーバリエーションで、お部屋を広く見せてくれます。
コンパクトなサイズは、間取りに関わらずレイアウトできるのがポイント。
お部屋の広さに余裕があれば、ラウンジチェアと組み合わせたコーディネートが楽しめます。
②リコルド システムソファ
洗練された、シンプルでスタイリッシュなソファです。
アームがないため、後からパーツを付け加えられるのが特徴。
一人暮らしから家族使いまで、ライフステージの変化に合わせて長く使い続けられます。
高さも低いローソファなので、すっきりとした印象にレイアウトできるでしょう。
③MODERN DECO カウチソファ
4サイズから選べるモダンなカウチソファです。
オットマンと1人掛けが動かせて、さまざまなレイアウトが楽しめます。
L字にすればゆったり足を伸ばして座れますし、来客があればソファセットのように、単体で座ることも可能。
背面もシンプルで、お部屋の中央に配置しても素敵です。
④クッション付き ローソファ
ローソファは視線が抜けて、天井が高く見えるので、空間を広く見せたい方におすすめです。
座椅子だとカジュアルになりすぎてしまいますが、こちらのソファは木の台座があるため、高級感を与えてくれます。
シンプルなデザインが魅力で、洋風でも和風でも幅広いテイストにマッチするでしょう。
奥行が広めに設計させているので、寝転んでくつろぐことも出来ます。
⑤カルロ L字ソファ
ゆったりくつろぎのスペースを作りたい方には、L字ソファが最適です。
オットマンと1人掛けが動かせるので、レイアウトも自由に変更可能。
引っ越しや模様替えをしたい時にも安心です。
また、昇降できるヘッドレストが付いているので、長時間座っていても疲れずに使えます。
ソファの配置を考えて素敵なレイアウトを完成させよう
ソファの配置は、空いているスペースに置くだけでは快適な生活はできません。
サイズだけでなく、生活スタイルに合ったレイアウトにすることが大切です。
まずは生活動線の確保をはじめ、ソファを使うときにどれくらいのスペースが必要かを考慮するだけでも生活しやすい空間に近づきます。
また、生活動線や理想の生活が明確であれば、ソファの配置が重要。
リビングダイニングを一体化させるのか、区切って使うのかなど。
配置の仕方で印象が大きく変わりますので、ぜひ生活スタイルにぴったり合うレイアウトを完成させてください。
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