健康保険について、詳しく説明できる人って意外といないのではないでしょうか。
ここでは今更 人に聞けない、健康保険の基礎的な内容をまとめています。
そもそも健康保険とはどういった制度なのか。
どのような給付内容があるのか。 等
が理解できるようになりますので、是非参考にしてみてください。
健康保険とは?概要の説明
健康保険とは、被保険者(会社員)と、その被扶養者(会社員の家族)が加入する医療保険制度です。
病気やケガ、出産、またはそれによる休業や死亡といった不測の事態には
思わぬ出費が必要となり、場合によっては収入が途絶えてしまうなど、生活が不安定になります。
こうした事態に備えるために加入者が保険料を支払い、
それを財源に、必要な時に必要な人が保険給付を受けられるしくみです。
このように、健康保険とは、公的な医療保険制度のひとつです。
ただし、*労災保険 の給付対象となるケガに対しては、健康保険を使用することはできません。
- 労災…仕事中や通勤途中の事故によるケガ等
保険制度の基本用語
保険制度の基本用語は下記のようになります
健康保険の保険者とは
健康保険の保険者(運用主体)は2つあり、
《全国健康保険協会》と《健康保険組合》に分けられます。
・全国健康保険協会が保険者の健康保険は《協会けんぽ》
といい主に中小企業の会社員が中心に加入する保険
・健康保険組合が保険者の健康保険は《組合健保》
といい、主に大企業の会社員が加入する保険です。
保険料について
保険料は、被保険者の標準報酬月額と標準賞与額、保険料率を掛けて計算します。
その金額を会社と被保険者で半分ずつ負担となります。
標準月額の算出方法
算出方法は4つあります。
①月給・週給など、一定の期間によって定められている報酬については、その報酬の額を月額に換算した額
②日給・時間給・出来高給・請負給などの報酬については、その事業所で前月に同じような業務に従事し、同じような報酬を受けた人の報酬の平均額
③ ①または②の方法で計算することのできないときは、資格取得の月前1か月間に同じ地方で同じような業務に従事し、同じような報酬を受けた人の報酬の額
④ ①または②までの2つ以上に該当する報酬を受けている場合には、それぞれの方法により算定した額の合計額
標準賞与額の算出方法
税引前の賞与総額から千円未満を切り捨てた額が標準賞与額となり、賞与が支給される月毎に決定されます。
標準賞与額の上限は、健康保険は年間累計額573万円(毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額)となり、厚生年金保険については1ヶ月あたり150万円が上限となります。
ポイント
協会けんぽの保険料率は都道府県ごとに異なります。
一方、組合健保の保険料は組合が一定の範囲内で決める事ができます。
その為ご自身の保険者や組合の保険料率を確認して算出することになります。
健康保険の給付
健康保険の給付内容とそれぞれの詳細について解説していきます。
健康保険の給付内容
- 療養の給付・家族療養費
- 高額療養費
- 出産育児一時金・家族出産育児一時金
- 出産手当金
- 傷病手当金
- 埋葬料・家族埋葬料
上記のような付与を受ける事ができます。
それぞれの具体的な内容について下記から解説していきます。
①療養の給付・家族療養費
労災以外の日常生活の病気やケガについて医療行為を受ける事ができます。
被扶養者も同様の給付が可能です。
医療行為を受ける際は医療機関の窓口で一定の自己負担があります。
- 0歳~小学校入学まで・・・2割負担
- 小学校入学~70歳未満・・・3割負担
尚、70歳~75歳未満は、一般所得者と現役並み所得者により負担額が異なります。
- 一般所得者・・・2割負担
- 現役並み所得者・・・・3割負担
②高額療養費
月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合
超過額を請求すれば後で返金を受ける事が出来ます。
※超過額は標準報酬月額、報酬月額により異なります。
③出産育児一時金・家族出産育児一時金
被保険者または被扶養者が出産した場合、1児につき42万円が支給されます。
ただし、産科医療補再度に加入している病院等で出産した場合となります。
④出産手当金
被保険者が出産の為、仕事を休み給与が支給されない場合に
出産前の42日間・出産後の56日間のうちで仕事を休んだ日数分の金額が支給されます。
⑤傷病手当金
被保険者が病気やケガを理由に会社を3日以上続けて休み給料が支給されない場合に
4日目から換算して1年6ヵ月間支給されます。
⑥埋葬料・家族埋葬料
被保険者が死亡したとき、葬儀をした家族に対し、5万円が支給されます。
また、被扶養者が死亡したときは、被保険者に5万円が支給されます。
まとめ
今回は健康保険について基本的な内容をまとめました。
会社で働いていると、良くわかならないまま加入していることも多いかと思いますが
自分がどの程度の負担をしていて、どういった付与を受ける事ができるのかを
一度把握してみてください。
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