ミロ展で観た日本との繋がり

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現在、渋谷Bunkamuraで開催しているミロ展に行ってきました。

作風は抽象画なのか具象画なのか、、その間のような独特な作品が有名ですが、

彼がどのような生き方をして何を感じてきたのか。意外と知らない人が多いのではないのでしょうか。

ここでは私の感じたミロの魅力をご紹介します。

目次

若年期 1921~1922年

ジョアン・ミロは カタルーニャ地方の生まれ。金細工職人の家庭だったそう。

ガウディやダリもカタルーニャ生まれという事もあるのか

幼いころから美術に触れていて画家を目指したかったミロ。

ですが、親の反対もあり、嫌々一度簿記系の仕事に就きました。

でもしばらくしてうつ病などを発症したことで療養を兼ねて画家に進む道に了承を得る事になります。

最初に絵を見て『これがミロ?』と思ってしまう作品。

《細密主義時代》と言われる時代の作風で、

建物の壁のヒビや葉の動き、石の表現等、

細かいところまでしっかり書き込まれているのが特徴です。

因みにこちらの絵はなかなか売れませんでしたが、

友人のヘミングウェイが大変気に入り購入しました。

ヘミングウェイは「この絵はスペインにいるときに感じる全ての要素が含まれていて

一方でスペインから遠くに離れている時に感じる全てがある。

誰も他に相反する2つのものを同時に描ける画家はいない。」と大絶賛したそう。

新たな表現 1920~1945年

この辺りからテイストがガラッと変わり、混沌とした不思議な世界を描くようになります。

というのも、このころのミロは作品がは全く売れず生活は困窮を極めていたそう。

極度の空腹をこらえながら創作活動を続けるミロは、そのうち幻覚・幻聴が見え始め

現実との区別ができなくなったり、、

そういった状況で作品を描いていた為、とても不思議が絵になっていきます。

1940年辺りに描かれた《星座シリーズ》は見た事のある方も多いと思います。

作品の特徴としては、天体を象徴したモチーフと

女性、鳥、月などの主題に焦点がおかれ、それらは後のミロ作品の中で頻繁に目にすることになります。

繊細な細い線と大胆に塗りつぶされた表現方法や色合いが何とも言えない美しさを感じます。

日本を夢見て来日

ミロは実は日本の浮世絵や陶器・書道にとても影響を受けているのです。

まだミロの若いころ、ヨーロッパに日本ブームが来ていた影響で

数多くの浮世絵やこけしなどの民芸品のコレクションもしている程です。

そんな日本好きのミロの来日は1966年 73歳の時でした。

この来日の際に、日本文化に触れ、ミロの作品はさらに大胆な物になっていきます。

こちらの絵は来日した年に書かれた作品で、ご覧の通り書を感じさせますよね。

黒を大胆に使い、墨のにじみやはね、はらい が見事に表現されています。

書くと描く

ミロの作品の特徴は独自の表現方法にあります。

それは《書く事》と《描く事》を同じと捉えて、文字を絵の様に表現している所です。

この絵にはフランス語で<カタツムリ・女・花・星>と書かれています。

何れもミロの絵の中でよく表現されているモチーフです。

これも日本の書から関心を受けているのでしょう。

最後に

ミロはピカソと肩を並べる現代スペインの巨匠として有名ですが、

日本が好きだった事は意外と知られていないのが不思議です。

調べるほどに親近感が湧いてきて今までよりももっと好きになりました。

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この記事を書いた人

WEBライター/ブロガー
フリーランスとして活動。

資格:化粧品検定2級・インテリアコーディネーター

美容マニア・おしゃれなインテリアが大好き。
休日はカフェ巡りや美術館で過ごしています。

スキンケア商品は気になるものを片っ端から試して、良かった物だけ発信。
その他、マネジメント経験をもとに仕事での悩みについても記事にしていきます。

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